内服薬

 

圧迫骨折の治療は大きく分けて装具(コルセット)・薬・手術の3種類があります。

薬について 見ていきましょう。

圧迫骨折の時に使う薬とは

痛み止め

内服薬

医者正面

痛みに対して薬を飲んでもらうこともあります。

ただし、骨折を早く治すものではありません。

男性笑顔

そうなんですか。

薬を飲めば 早く治ると思っていました。

医者正面

痛みが強い場合は、飲み薬よりも座薬のほうが効果があります。

男性笑顔

痛みが強い場合には 相談します。

ロキソニン・セレコックス・トラムセット等の薬を使います。

ロキソニン・セレコックス炎症を抑えるお薬です。

トラムセットは 脳に作用して痛みを分かりにくくするのと、炎症を抑える作用があります。

骨折を早く治す薬

医者正面

実は、骨折を早く治す薬もあるんです。

ただし、”骨折を早く治す”目的だけでは使えないんです。

男性笑顔

どういうことなんですか?

医者正面

骨粗鬆症の薬の一部は、”骨折が早く治る”作用があります。

”骨折したことがある”人で、”骨粗鬆症もある”人については この薬を使うことができます。

男性笑顔

では、母親に骨粗鬆症があれば、この薬を使うことが出来るのですか?

医者正面

主治医の先生に相談するのが良いと思います。

 

骨粗しょう症に対する薬を使うこともあります。
特に イベニティ・テリボンという薬は 背骨の骨折を早く強く治すと言われています。

イベニティ

イベニティは月に1回注射をする薬です。

骨を作るのを促し 骨を壊すのを抑制します。

詳しくはイベニティ ~新しい骨粗鬆症薬~を見てください。

テリボン

テリボンは 薬物名をテリパラチド酢酸塩と言います。

副甲状腺ホルモンです。

1週間に1回 病院で注射します。

本来は 重度の骨粗鬆症で用いる薬です。

私は 脊椎圧迫骨折の部位や 骨の弱さ等を考慮して これら薬を用いることがあります。

おそらく この薬を投与することで 偽関節となる可能性も減ると 理論上は考えられます

医者歩いているだけで脊椎圧迫骨折をされた方がおられました。

①初めに 第12胸椎圧迫骨折
②4か月後に 第2腰椎圧迫骨折
③更に3か月後に 第7胸椎圧迫骨折
それぞれの骨折は コルセットをつけて治りましたが、背中の痛みは続いています。
背中の痛みが 骨粗しょう症からくることもあり、また、歩いているだけで 3回も圧迫骨折したことから 新しく発売されたテリボンを使用しました。
すると、1か月もたたずに 背中の痛みは無くなり、その後5年以上 新たな骨折はありません。
このような患者さんを経験したこもあります。

男性笑顔

骨折を早く治すことが出来るんですね。

医者正面

イベニティテリボンといった薬は、最近発売された薬です。

これまで手術しか方法がなった痛みや骨折に対して、注射で治療できる可能性が出てきました。

全ての人に注射できるわけではないので、主治医の先生に相談してください。