圧迫骨折の時に行う検査ーMRIが王道です
圧迫骨折の時には どの様な検査をするのでしょうか?
レントゲン検査・CT検査・MRI検査があります。
圧迫骨折を疑う場合、先ずレントゲン検査を行います。
ただし、レントゲン検査を行っても 骨折は100%診断できるわけではありません。
骨折が疑わしい場合は、MRI検査を行います。
レントゲンでは骨折がないのに 骨折を疑うことがあるのですか?
・圧迫骨折を起こすような尻もちをついた場合
・極端に骨が弱い場合
・背中の痛みが段々とひどくなってきている場合
・背中の痛みが長引いている場合
等には 圧迫骨折の可能性がありそうです。
従って、レントゲンでは正常でも MRI検査を行う様にしています。
それぞれの検査の特徴
レントゲン検査・CT検査・MRI検査 それぞれの違いについて説明します。
レントゲン検査
レントゲン検査では 様々な角度から脊椎を調べます。
明らかな骨折はこれでわかります。
CT検査
MRI検査
MRI検査では 脊椎の状態を調べます。
この検査が 1番正確に 骨折があるかを診断できます。
感度の良い検査なので、半年前の骨折でも異常信号を認めることがあります。
MRI検査ってすごいんですね。
この説明を見る限り、腰の痛い人全員にMRI検査をしたほうが良いと思いました。
そう思うのも当然ですよね。
しかし、MRI検査をするには予約が必要ですし、病院によっては1か月待ちということもあります。
全員に予約を入れていたら予約待ちがさらに伸びます。
また 国の医療費も膨大になります。
なるほど。
色々な要素があるのですね。
病院に何度か通いながら 徐々に検査を進めることが多いので、その過程での症状は正確に担当の先生に伝えてください。
MRI検査のすごさ
MRI検査は 整形外科医にとって 診断の革命を起こしました。
例えば 食べるリンゴがあります。
これを床に落とします。
リンゴは 形は変わっていません。
しかし、皮を剥いて リンゴの色を見てみると 落とした部分は色が茶色になっています。
この落としたリンゴを レントゲン検査 CT検査 MRI検査してみましょう。
では(影絵のように見えるので)リンゴは落としているものかどうかはわかりません。
では(形状を見る検査なので)リンゴの形は同じなので 落としているものかはわかりません。
では(質を見る検査なので)リンゴが落ちて茶色くなった部分は水分の状態が変わっているので 茶色くなった部分がわかります。
人によっては、脊椎圧迫骨折があっても
レントゲン検査・CT検査では全く異常がない。
MRI検査でしか診断できない。
という方がおられます。