腰痛女

腰部脊柱管狭窄症ー診察6ー会話形式

徐々に 症状が悪くなってきました。
以前はブロック注射の効果があり 良くなってくる兆候もありましたが、今回はそうではないようです。
日常生活が満足に送れなくなってくると 手術も含めた治療を検討していきます。

診察前

診察前の心境
腰痛

今回のブロック注射は 全然効かなかったわ。
以前してもらったときは効いていたから 今回も期待していたのに。

前回 先生は しきりと手術のことについて話していたわ。
手術だなんて 考えられないわ。
でも、このまま 1分しか歩けないままも嫌だわ。

医者正面

こんにちは


腰痛女

こんにちは


医者正面

前回の注射は効きましたか?


腰痛女

いいえ。症状は良くならないです。シルバーカーを押すと3分くらい歩けるので 家の中でもシルバーカーを押して生活していました。


医者正面

症状が良くならないようでしたら 手術も含めて考えた方が良いと思います。
薬の量を増やしたり 新しい薬を始めることもできますが、神経の圧迫がひどくて ブロック注射でも良くならない場合、手術となることが多いんです。
診察をさせていただきます。

診察をします。

両下肢の力が 先週よりも 少し弱くなっていますね。
触られた感覚は しっかり分かりますね。
腱反射は正常ですね。

足の力が少し弱くなっています。
薬を飲んだりブロック注射をしても 今回は症状が良くならないので 手術を含めて治療を考えた方が良いとおもいます。
背骨専門の先生に紹介しましょうか?


腰痛女

手術は怖いです。手術をして 歩けなくなるという話を聞いたことがあります。
背骨の手術は危ないんですよね。


医者正面

背骨専門の先生は 人によっては毎週何人も背骨の手術をされています。内視鏡を使ったり顕微鏡を使ったりして手術をする方法もあり、ほとんどの方は症状が改善します。また、手術が絶対に嫌という場合は 手術をしないという選択肢もあります
どちらにせよ 一度そういった先生の診察も受けて 今後どうしていくかを考えるのが良いと思います。

豆知識
背骨専門の先生
がおられます。

ほとんどの場合、整形外科脳神経外科の先生です。(病院や診療所によって 担当される先生が整形外科の先生であったり 脳神経外科の先生であったりします。)
脊椎脊髄外科専門医の認定を受けている先生もおられます。
先生によっては 手などの骨折は診察せず、背骨付近の病気のみに限定して診療される方もおられます。(逆に、整形外科の他の部分も診療されていて、特に背骨の部分を専門とされていて そちらも より高いレベルで診療されている先生もおられます。)

腰痛女

はい。分かりました。一度受診して 相談だけでもしてみます。


医者正面

では、紹介状と こちらで撮影したレントゲンとMRIのデータを持って行っていただきます。

医者
背骨専門の先生を受診して すぐに手術になることは ほとんどありません
。(尿閉:おしっこがでない状態:があれば緊急手術の適応です。)

先ずは、前の病院での診療経過・画像所見を参考にされます。
その後 話を聞いて 診察をして 必要な検査(レントゲン・MRI・CTなど)をします。
場合によっては 内服薬の追加をしたり ブロック注射(神経根ブロック等)をして、今 手術が本当に必要かを確認されます。

診察後

先生の頭の中医者

ブロック注射の効果もなかったし、薬もあまり効いていないようだ。
もうしばらく 薬とブロック注射をしていくのも 一つの方法だが、1度は脊椎脊髄外科専門医に診てもらったほうが良いだろう。

この患者さんのMRIでは 明らかな脊柱管狭窄像がある。
この部分は 今後経過を見ていても 悪化することはあっても 改善することはない。
それならば ある程度の時期に手術を受ける方が 本人のためになる。

意地でも手術を受けないという人もいるが、結局は 寝たきりになっておられる。(それも 人生の選択肢の1つではある。)

今回は ご本人が 脊椎専門医の受診を承諾されたので 良かった。

診察後の心境腰痛

あーあ。
結局は 手術か。
嫌だな。
脊椎専門医の先生って 怖そうだな。

でも 1分しか歩けないようでは 生活ができない。
困ったわ。