腰椎分離症 中学生 腰痛

キーワード:”中学生の腰痛を診たら腰椎分離症を疑え”

中学生のころサッカーをしていて 2か月くらい腰が痛くなった時期がありました。その後も 無理をすると腰痛が出るんです・・・」

この方の場合、腰椎分離症があるかもしれません。

腰椎分離症は 腰骨の疲労骨折なんです。

スポーツ選手では30%の人が分離症になっている ともいわれています。

腰椎分離症について 見ていきましょう。

腰椎分離症:小中学生は要注意:ジャックナイフストレッチが有効ですよ

腰椎分離症ーどこが悪くなるの?

第5腰椎

先ずは どこが病気になり易いかです。

一番多いのは 第5腰椎です。

第5腰椎は、背骨の一番下に位置します。

第5腰椎は 3方向から固定されています(下には仙骨・両側には腸腰靭帯があり、動きが制限されている)。

上からの力は 第5腰椎から下には流れにくく、結果として 第5腰椎のある・・部分にストレスが集中します。

腰椎分離症場所
第5腰椎を斜め後ろから見たところ

 

その部分とは、関節突起間部です。

この部分に繰り返しストレスがかかり、疲労骨折をするのです。

どうして疲労骨折をするの?

疲労骨折をするメカニズムを見ましょう。

運動などをして ”ダメな動き”(腰の部分を極端に後ろに反らしたり(伸展と言います) 極端に腰をひねったり)をすると、先ほどの部分(関節突起間部にストレスがかかります

ストレスが繰り返されると 疲労骨折し始めるんです。
(この時点で 骨折部は離れていません。)

疲労骨折してきても さらに頑張って ”ダメな動き”を続けると、骨折部は離れてきます

知らず知らずのうちに 自分の力で 体を傷つけているのですね。

どんなスポーツで腰椎分離症になりやすいの?

素振り

野球、サッカー、バスケットボール、陸上 などの選手に多く見られます。

これらのスポーツでは、人によっては ”ダメな動き”(腰の部分を極端に後ろに反らしたり 極端に腰をひねったり)を繰り返す傾向があります。(例えば、”ダメな動き”を伴って素振りをする・ボールを投げる・ボールをける・走る等)

特にこれらのスポーツをする人は、下に書いてある予防:ジャックナイフストレッチをしましょう。

スポーツをしなければ 腰椎分離症にはならないの?

そり腰

では、スポーツだけが 腰椎分離症の原因なのでしょうか?

実は 違うんです。

明らかなスポーツをしないのに 腰椎分離症になる人もいます。

一般の人では5%程度に腰椎分離症の人がいますが、スポーツ選手では30%の人が腰椎分離症になっていると言われます。

なぜスポーツをしないのに 腰椎分離症になるのでしょうか?

原因は、日常生活での体の使い方にあります。

極端に腰骨を反らしたり 極端に腰骨を回旋させる動き(”ダメな動き”)が繰り返し起こると、腰椎分離症になります。

例えば
姿勢を良くしようと極端に腰だけを反らす
体をひねって作業をする
といったことも 原因になり得ます。

この様な方は、腰椎分離症が早期に分かっても 骨がひっつきにくい(骨癒合しない)ことが多いです。

その理由は、
・スポーツが原因なら、一定期間スポーツを禁止して ”ダメな動き”を改善することで良くなりやすいが、
・日常の体の使い方(”ダメな動き”)が原因の場合 日常の体の使い方を改善する必要がありますが、すぐ改善することは難しいです。

どの様な検査をするの?

レントゲン検査・CT検査・MRI検査をします。

MRI検査は初期の腰椎分離症でも分かります。

逆に レントゲン検査では、相当進行した腰椎分離症でないと分かりません。

治療はどんなのがあるの?

新たに腰椎分離症になってしまった場合は・・・

分離した部分にできるだけストレスを加えないのが鉄則です。

スポーツは 原則禁止。

硬いコルセットを作って、入浴の時以外は 装着するようにします。

場合によっては 手術となることもあります。

予防方法は?

一番大切なのは、予防する事です。

子供のスポーツに携わっている方は、ジャックナイフストレッチを 是非取り入れてください。

ジャックナイフストレッチ

ジャックナイフストレッチ

ジャックナイフストレッチは、太ももの後ろ側の筋肉(ハムストリングス)を伸ばします。

徳島大学運動機能外科学(整形外科)教授の西良浩一先生が発案されました。

方法
①踵を地面にしっかりつける。
②しゃがんで 両手でそれぞれの足首を持ち、胸と太ももを着ける。
③少しづつ膝を伸ばしておしりを上げる。この時 胸と太ももが離れないよう注意する。
限界まで上げたら5秒保持する。
この流れを1回とし5回繰り返し、1日2セットを目標にする。

ダメな動きをやめる

いくら”ジャックナイフストレッチ”をしても、ダメな動きをして腰骨に負担をかけ続けるのはよくありません。

ダメな動き”(腰の部分を極端に後ろに反らしたり 極端に腰をひねったり)をしないことが大切です。

具体的には
・野球のスイングの時の腰の角度を変える
・サッカーで ボールをける時の腰の角度を変える
等です。

ほんの1ミリ・ほんの1度 変えるだけで、腰への負担は大きく変わります。
(ほんの1ミリでも変える事は 大変難しいことです。適切な指導者に巡り合えれば幸運です。そうでなければ 自分の創意工夫が必要となります。)