80代になる祖父と同居しています。
コロナウイルスに罹らないかと心配しています。
コロナウイルスに罹った場合、どのような人が重症になるのですか?
高齢の男性は 危険なんです。
また、狭心症や心筋梗塞などの循環器系の病気を持っている人は 更に危険と言われています。
どの程度危険なのかを 見ていきましょう。
老人・循環器系の持病は命にかかわりますーコロナに近づかないで
4万人以上のコロナウイルスの患者さんを調査した論文¹⁾があります。
この論文によると・・・
高齢・男性・持病(循環器系・糖尿病・慢性呼吸器疾患・高血圧・悪性腫瘍)の人は、死亡率が高いです。
年齢別死亡率ー50代から徐々に増えます
年齢 | 0~9 | 10~19 | 20~29 | 30~39 | 40~49 | 50~59 | 60~69 | 70~79 | 80以上 |
死亡率 | 0% | 0.2% | 0.2% | 0.2% | 0.4% | 1.3% | 3.6% | 8.0% | 14.8% |
(文献¹⁾より作成)
”寄る年波には勝てぬ”
小学校の時にこんなことわざを習いましたよね。
小学生の時には『何のことを言っているのか・・・?』と思っていましたが・・・
私も、日々感じるようになってきました。
歳をとり 気力・体力が落ちると、コロナウイルスに罹った時に打ち勝つ力も減ってきます。
コロナウイルスに罹っての死亡率は、全体で2.3%です。
60代以降は、平均死亡率を上回ります。
高齢の方と同居している場合、出来れば部屋を分ける方が良いです。
循環器系の持病を持っている人は 4.5倍 死亡率が高い
循環器系 | 糖尿病 | 慢性呼吸器疾患 | 高血圧 | 悪性腫瘍 | |
死亡率 | 10.5% | 7.3% | 6.3% | 6.0% | 5.6% |
死亡リスクの高さ | 4.5倍 | 3.1倍 | 2.7倍 | 2.6倍 | 2.4倍 |
(文献¹⁾より作成)
どの様な持病(基礎疾患)を持っている人が コロナウイルスに罹った時に重症になりやすいのでしょうか?
死亡率と基礎疾患の関係を示す文献を参考に 表を作成しました。
全体の平均死亡率が2.3%なので、それと比較すると 持病のある人は死亡率が数倍以上になります。
特に、狭心症や心筋梗塞などの循環器系の病気を持っている人は、4.5倍の死亡率となります。
男性の方が死亡率が高い
男性 | 女性 | |
死亡率 | 2.8% | 1.7% |
(文献¹⁾より作成)
平均死亡率は2.3%です。
明らかに 男性の方が死亡率が高い(2.8%)です。
男性の死亡率が高い原因は 分かっていません。
男性の皆様・・・特に気を付けてくださいね。
参考文献
1)The Novel Coronavirus Pneumonia Emergency Response Epidemiology Team:China CDC Weekly. 2020 ; 2(8) : 113-22The Novel Coronavirus Pneumonia Emergency Response Epidemiology Team:China CDC Weekly. 2020 ; 2(8) : 113-22
2)白木公康、木場隼人 :新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のウイルス学的特徴と感染様式の考察. 日本医事新報No5004:30-37.2020