最近 テレビを見ていても コロナウイルスの話ばかりで気が滅入ります。
コロナウイルスに罹ったら どうなるのですか?
先が見えない不安はつらいですよね。
コロナウイルスの情報を知っておくことで 不安が減ることもあります。
万が一コロナウイルスに感染しても、8割の人は軽症ですみます。
今日は、コロナウイルスで重症になる人の症状を見ていきます。
コロナウイルスで重症ーこんな症状に注意
どんな症状が重症のサインなの?
労作時呼吸困難・息苦しさ
先ほども言ったように、8割の方は軽症ですみます。
しかし、重症になってしまう方もおられますよね。
そこで、どのような症状が現れたら『私は重症?』と考えればよいのか・・・
その目安を見ていきます。
4日間以上続く発熱
発熱が4日間以上持続する疾患は限られています。
コロナウイルスに感染して重症化する人は、4日間以上発熱することが多いです。
労作時呼吸困難 (中程度の肺炎の疑い)
『階段を上ったり、運動をすると息苦しくなります』
これを”労作時呼吸困難”と言います。
(座ったり寝たりしているのは何ともありません)
発熱後5日目に出てくることが多いです。
この時には、胸のCTで 肺炎があります。
肺の中で酸素交換をしようと思っても、コロナウイルスによる炎症で酸素交換がしにくくなってきているのです。
この時期に治療をスタートしたいです。
息苦しさ (重度の肺炎の疑い)
『何もしなくても息苦しい』
発熱後8日で『息苦しさ』が出てきます。
この様な症状が出てきたら、コロナウイルスによる肺炎が相当進んでいます。
肺での酸素交換がほとんど出来ていません。
相当重症と思われます。
直ぐにCTを撮影して、治療を開始する方が良いです。
入院患者さんの症状は・・・
発熱(98%)・咳(76%)・筋肉痛/倦怠感(44%)・喀痰(28%)・頭痛(8%)・喀血(5%)・下痢(3%)¹⁾
実際にコロナウイルス感染症で入院されている患者さんの症状は、どの様なものなのでしょうか?
文献1)を参考に 症状とその割合を記載しました。
やはり、圧倒的に多いのは発熱です。
ほぼ全員に認めます。
咳・筋肉痛/倦怠感・喀痰も そこそこの割合で出てきます。
しかし、これらは風邪でも出てくる症状です。
これらの症状から言えるのは、”症状だけでコロナウイルスを予測するのは難しい”ということです。
重症になる前に治療を開始するのが大切です。
4日間以上続く発熱・労作時呼吸困難・息苦しさが出てきたら、相談窓口に直ぐに連絡しましょう。
発熱後5日目に労作時呼吸困難・発熱後8日目に息苦しさが出るのは、重症になる方の平均的な日数です。
個人差があるので、ご理解ください。
参考文献
1)Huang C, et al:Lancet. 2020;395(10223):497-506
2)The Novel Coronavirus Pneumonia Emergency Response Epidemiology Team:China CDC Weekly. 2020 ; 2(8) : 113-22
3)白木公康、木場隼人 :新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のウイルス学的特徴と感染様式の考察. 日本医事新報No5004:30-37.2020