春ごろには新型コロナワクチンが接種できるようになるんですね。
いざ ワクチンを打てるとなると、副作用が怖いです。
テレビで、「アナフィラキシーが怖い」と言っていました。
念願のワクチンではありますが、安全に越したことはないですよね。
『痛い』のは我慢したらよいのですが、『アナフィラキシー』は命にかかわることもあります。
『アナフィラキシー』とはどんなものですか?
ワクチンを打って、多くは30分以内に
①呼吸器症状(呼吸がしにくい・咳が止まらない等)
や
②血圧低下が出ます。
・皮膚・粘膜の所見(蕁麻疹等)
・持続的な消化器症状
を来すこともあります。
恐いですね。
よく起こるものなのですか?
アメリカで一般的にワクチン接種を開始してからの統計では、
・モデルナ社製で36万回に1回
です。
治療は簡単にできるのですか?
命に係わる状態なので、簡単とは言えません。
アナフィラキシーと診断したら、直ぐにアドレナリンを注射します。
食物アレルギーの人が『エピペン』という注射を持っていますが、その注射です。
話を聞いていたら怖くなってきました。
やっぱりワクチン接種は止めよかな・・・
( ̄∇ ̄;)ハッハッハ
アナフィラキシーに限って言うと、
東京都荒川区(21万人)の住人が全員ワクチンを打って、1人がアナフィラキシーになるかもしれません。
しかし、アナフィラキシーになっても、適切な対応をすればほとんどの場合症状は改善します。
それよりも、ワクチンを打たずにコロナに罹って重症化する確率の方が高いように思います。
なるほど・・・
荒川区の話は分かりやすいです。
それよりも、コロナにかかることで周りの人に迷惑をかける方が嫌なので、ワクチンを受ける方向で考えます。
新型コロナワクチンの副作用~アナフィラキシー
ようやく日本でも、新型コロナウイルスのワクチンが開始される運びとなりました。
「コロナにはかかりたくないのでワクチンは打ちたいけど、副作用が怖い・・・」
そんな人が多いです。
一番怖い副作用はアナフィラキシーです。
ワクチンに対して自分の身体が過剰に反応してしますのです。
アナフィラキシーとは
アナフィラキシーとは
『アレルゲンなどの侵入により、複数臓器に全身性アレルギー症状が惹起され、生命に危機を与えうる過敏反応』
と定義されます。
その状態が深刻になると、アナフィラキシーショックとなります。
アナフィラキシーショックとは
『アナフィラキシーに血圧低下や意識障害を伴う場合』
です。
要約すると、
『ワクチンを打って 体が過敏に反応しすぎてしまい、自分の身体を苦しめている状態』
です。
アナフィラキシーの頻度
新型コロナワクチンの場合、アナフィラキシーの頻度は
・モデルナ社製で36万回に1回
です。
他の薬剤のアナフィラキシーの頻度は
抗生物質(セフゾン・クラビット等):220~2700人に1人
です。
それらの薬と比べると、新型コロナワクチンのアナフィラキシーは少ないですね。
アナフィラキシーの治療
アナフィラキシーと診断すれば、アドレナリンを注射します。
(アドレナリンを使用しないほうが良い人もいるので、その場合はグルカゴンという薬を注射します)
その注射だけで症状が良くならなければ、点滴・酸素投与・人工呼吸等をする場合もあります。
そんなことまで書かれると、怖いですよね。
ワクチンは接種したほうが良いのか
接種したほうが良いと思います。
アナフィラキシーに限って言うと、
東京都の新型コロナによる死者数(2021年2月3日時点):974人
しかも、たとえアナフィラキシーになっても、適切な処置を受ければほとんどの場合回復します。
単に数を比較しただけですが、私ならワクチンを接種する方が現実的と思います。
みんなでワクチンを受けて、より良い世界を作りましょうよ!
・・・最終的には、自分で色々と調べて、納得したうえで答えを出してください。
その一助となれば幸いです。
東京都の人口1400万人
新型コロナワクチンを接種してアナフィラキシーになる人を(20万+36万)/2 人に1人
として計算しました。
参考文献) 関谷潔史 アナフィラキシー 今日の治療指針2020 医学書院 25-26