腰痛男

神経に 直接効くぞ リリカさん

今日も、腰椎椎間板ヘルニアについての話をさせていただきます。昨日はロキソニンについての話でしたが、 今日はリリカというお薬の話です。

今日の一言【神経に 直接効くぞ リリカさん 】

リリカという薬は、今から10年ちょっと前2010年に発売された薬です。
それまでは、ロキソニンやボルタレン、セレコックスなど、古くから出ているお薬しか、出せるお薬がなかったんですけれど、 2010年からリリカというお薬が使えるようになりました。このリリカという薬、なんと 神経の細胞に直接効きます。今までのお薬は、痛みが出たヘルニアの部分の炎症を多少抑えるような形のお薬やったんですけれど、 今回は神経の細胞自体に作用するお薬です。実際、ヘルニアが起こるのは 腰の部分です。けれど、そこから10センチぐらい上がったところで、ちょうど神経細胞と神経細胞が連絡を取るところがあります。その連絡をとるとるところで、このリリカという薬が強力にその連絡を遮断してくれます。そのことで痛みが減ります。

リリカには残念ながら、強い副作用が出ることがあります。どんな副作用かというと、有名なのは、急に意識がなくなるというものです。
例えば『歩いていて、急にこくっと眠くなって寝てしまって、倒れてしまう』そういう副作用が起こることが稀にあります。
従って、リリカを飲んでる間は、車、自転車の運転はダメです。リリカを飲んでいる期間ダメなわけで、例えば朝飲むから、夕方は車運転していいとか、それはダメなんです。

ですから、そういう意味で使いにくい薬でもあります。ただし、効果はすごくあります 。リリカの量も 1番小さい場外で25ミリグラムなんですけれど、25ミリっていう単位で、えーと、トータルで 600ミリまで飲めるんで、24倍飲めることになります。ですから、 かなり少ない量から、かなり多い量まで割と安全に飲める薬だとは言われています。安全性については、もっと後で話をさせていただきます。次に飲み方ですけれど、 年取った人と若い人とで飲み方を変えることが多いです。薬の 添付文書っていうて、薬の説明を書いてある紙には、朝と夕方に75、75を飲んでくださいっていう風に書いてあるんですけれど、 そのまま初めから飲んで、副作用もなく、順調に効果が出てくるのは、若い人のごく一部だけです。

基本的には、なんとかこういった薬をうまく飲んでいきたいと思うので、まずは寝る前にえ少ない量。高齢の方なら25を飲んで、 若い人やったら75飲んで、それで慣らしていただきます。それに慣らす理由としては、 そういう急に眠くなるっていう副作用は、飲んでから、数日から1週間ぐらいで消えてくる方がほとんどです。寝る前に飲んだ場合は、逆にそれのお陰でよく寝れましたっていう風に感謝される場合も多いです。

ですから、初めに飲むときは、夜だけ飲むというやり方が、工夫として私がしてるやり方です。
ただし、いろんな他の病院の先生方は、よく出しておられるのは、もういきなり朝と夕方飲んでくださいっていう出し方されてる方多いです。私や、仲良くさせていただいてる麻酔科の先生などは、同じような形で、 初めには夜だけ飲んでくださいあとあと増やしていきましょうっていうような形で処方をしています。初めに例えばお年寄りやったら、 夜寝る前だけ25なんで、1週間後に調子が良ければ、昼間も少し飲んでみましょう。ということで、25 を朝25夕方。そういう形で少しずつ増やしていって、最終的にまある程度の量75を朝・75を夕方。それで、痛みが減ったっていうのが1番嬉しいゴールです。

若い方の場合は、もう少し早く量を増やすことも考えます。

あと、気をつけなければならないのは お年寄りや腎臓が悪い人、そういう人はこの薬は体に残りやすいということです。体に残りやすいんで、若い人と同じようにお薬の量を出してると、びっくりするぐらい 効果が現れ過ぎて、副作用も現れやすいです。大変なことになる方がおられます。
数字で言うと、高齢で極端に腎臓が悪い方に関しては、若い人よりも8倍ぐらい効果が高くなってしまうことがあります。ですから、そういうことも考えると、 えーま、高齢の方は少し少なめに若い人と比べると、えーま半分、 それぐらいを目安に考えています。後半は、副作用の説明が多かったですけれど、何よりも効果のあるお薬なんで、ヘルニアの痛みで困ってる場合は、本当に救世主のようなお薬なんで 、使い方を考えて、大切に飲んでいけばいいんじゃないかなと思います。今日の話は以上でした、 聞いていただいて、ありがとうございました。

 

上記は、私が配信しているラジオ【スタンドFM】の内容です。

以下に、スタンドFMのURLを貼り付けますので、良ければ聞いてください。

♯7 腰椎椎間板ヘルニア〜神経に直接効くよリリカさん