堀ちえみさんが特発性大腿骨頭壊死症で人工関節手術
タレントの堀ちえみさんが2015年に特発性大腿骨頭壊死症と診断され、人工関節の手術を受けられたそうです。
人工関節の手術を受けられたということは、壊死部分が外側に達していて、骨頭もつぶれていた(圧潰)と予想されます。
(特発性大腿骨頭壊死症の治療とは・・・骨切り術と人工関節を参照)
痛みの中で、子育て・仕事に集中していた堀ちえみさんの素敵な思いを感じます。
それでは、「大腿骨頭壊死症」とはどのような病気であるかを見ていきましょう。
特発性大腿骨頭壊死症とはどのような病気なのか
原因は・・・虚血
どうしてこのような病気になるのでしょうか?
原因は、血液がその部分に行き届かないことです。(これを虚血と言います)
股関節の丸い骨(大腿骨頭)の一部に血液が届かなくなり、その部分の骨が死んでしまいます。
その後 人の体はそれに対応しようとして 死んだ骨と生きている骨の間で新しい骨を作ろうとするのですが、残念ながら上手くいきません。
生きている部分と死んでいる部分の間に、『添加骨』というものが多少できるのみです。
この時まで、痛みは全くありません。
そうこうしているうちに、スポーツ・仕事・日常生活の負荷に耐え切れずに骨が崩れだします。(圧潰といいます)
この時に痛みが出始めます。
実は、気づかないうちにあなたもなっているのかもしれません
「股関節なんて痛くないし、スポーツも問題なく出来ています」 という人も、詳しい検査(MRI)をしたら実は特発性大腿骨頭壊死症だった・・・
なんてこともあるんです。
というのも、この大腿骨頭壊死症は、病気になり始めの時には全く痛みもなく生活できるんです。(半年から1年位)
しかし、骨が崩れだしたら(圧潰)痛みが出てきます。
~虚血による病気 (病気の原因が血液が届かない事)~
・大腿骨頭に血液が届かなければ・・・大腿骨頭壊死症
・心臓に血液が届かなければ・・・心筋梗塞
・脳に血液が届かなければ・・・脳梗塞
つまり、大腿骨頭壊死賞は、心筋梗塞・脳梗塞と同じ病態なんです。
特発性大腿骨頭壊死症の治療については下記リンクを参照ください。
特発性大腿骨頭壊死症の手術には骨切り術と人工関節があります。特発性大腿骨頭壊死症の起こる部位によって手術方法が変わります。大腿骨頭の内側だけが骨壊死を起こした場合は、手術はせずレントゲンなどで経過を見ることが多いです。若年者はできるだけ骨切り術をするほうが良いです。1度の手術で治療が完了することもあります。
特発性大腿骨頭壊死症の予防については下記リンクを参照ください。
特発性大腿骨頭壊死症の予防のための臨床研究が行われています。ステロイドを大量内服するタイミングに合わせて、・抗血小板薬:プラビックス®・高脂血症治療薬:リバロ®・ビタミンE:ユベラ®を3か月間内服するというものです。2021年6月現在進行中の研究です。