腰椎椎間板ヘルニアー診察２回目ー会話形式

前回受診したときは　椎間板ヘルニアの疑いがあると言われました。

今回　MRI検査をして　結果はどうなのでしょうか？

診察前

診察前の心境

前回診察に来てからも　腰と左ふくらはぎの痛みは続いています。
しいて言えば　薬を飲み始めてから　夜に寝るときの痛みがましになった程度です。

今日は　MRIの検査を受けましたが、上向けに寝て　20分じっとしているのがしんどかったです。
MRIの検査中　動いてはいけないと言われましたが、どうしても少し動いてしまいます。

診察

こんにちは

腰と足の痛みはどうなってきましたか？

痛み止めを飲みましたが、痛みは変わらないです。ほとんど動けません。今日のMRI検査で　仰向けでじっとしているのもつらかったです。

今日のMRIの結果ですが、第4腰椎と第5腰椎の間にヘルニアがあります。真ん中よりも左側に寄っています。

そのヘルニアが　左第５腰椎神経に当たって　今回の痛みがあると思われます。

この場所は　１番ヘルニアが起こりやすい場所です。

前回出した薬で効果がなかったようなので、今回は　違う薬を飲んでいただきます。

リリカ　というお薬で、神経に直接作用して痛みを和らげます。

また、おしりのしっぽの骨から　ブロック注射をすることもできます。ただし、血をサラサラにする薬を飲んでいる方はブロック注射はできません。そのような薬は飲まれていますか？

痛みが強いので　新しい薬も　ブロック注射も　両方してほしいです。この病院以外では　薬はもらっていません。

分かりました。

リリカという薬ですが、副作用で急に眠くなるというものがでることもあります。ただし　この副作用はしばらく飲んでいるとなくなることが多いので　初めの1週間は寝る前にだけのんでいただきます。その後の1週間は朝と夕方にのんでいただきます。また、この薬を飲んでいる間は　車や自転車には乗らないでください。

ブロック注射をするので　隣の部屋で　うつぶせに寝ていただきます。

リリカは　神経に直接作用して痛みの信号をブロックするお薬です。日本では2010年から販売が開始されました。比較的新しい薬ですが　今までの薬とは違う部分に作用する薬のため、今までではコントロールできなかった神経の痛みが　この薬を飲むことで改善し　手術を受けなくてすむもあります。そのため、相当数の患者さんが服用されています。

ただし、副作用に注意する必要があるため　主治医とよく相談して内服して下さい。

ブロック注射には　２つの方法があります。
①硬膜外ブロック：お尻のしっぽの骨の近くや背骨の後ろの部分から　神経の通り道の周囲に薬を注入するもの。注射の際、ジワー　と痛いです。
②神経根ブロック：腰の神経そのものに向かって注射をするもの。注射の際、飛び上るほど痛いです。抗凝固剤（血をサラサラにするお薬です。ワーファリン・バイアスピリン・パナルジンなどがあります。）を飲んでいる場合：注射を行う際に出血して血の固まりができ　神経を圧迫する危険があるため、ブロック注射は原則として行いません。

それでは　注射をします。注射をした後　１５分はベッドで寝ていただきます。また　１５分後に立ち上がる時に　足に力が入りにくいことがありますので　気を付けて立ち上がってください。

ブロック注射では　麻酔薬などを注入します。
人によってはアレルギー反応があるため、歯医者さんの麻酔等で気分が悪くなったことがある方は　事前に言いましょう。
また、注射後に　麻酔薬が血管内に移行することがあります。その時に　気分が悪くなることもあります。そのため　１５分程度　ベッドで横になります。
麻酔薬は人によって効果は様々です。注射後しばらく　両足の力がはいりにくいことがあります。（その後　力ははいるようになってきます。）そのようなこともあるため、注射後に立ち上がる時　気を付けてください。

注射の後　変わったことはありませんか？

注射は思ったより痛くなかったです。１５分休んだ後　足の力も入りました。足と腰の痛みが　少し楽になった気がします。

今回は、ロキソニン・ムコスタ・リリカを処方します。２週間様子を見て　再診して下さい。痛みが強い場合は　早めに来てください。注射をしたので　今日はお風呂にはいらず、注射した部分は濡らさないでください。

はい。分かりました。ありがとうございました。

お大事に。