2019年中国武漢で確認されたコロナウイルス(COVID-19)が、日本にも上陸しました。
現在、恐ろしい勢いで日本各地に広がっています。
今回は、コロナウイルスの予防に関する記事です。
飛んでくるコロナウイルスを防げ
コロナウイルスは、人から人へと感染します。
主な経路は、”飛沫(ひまつ)感染”と言われるものです。
つまり、コロナウイルスに感染した人がくしゃみや咳をして 空気中にコロナウイルがばらまかれるのです。
感染を防ぐためには・・・
人ごみに行かない
「密閉」「密集」「密接」の「三つの密」を避ける
当たり前のことですが、あえて書きます。
例えば、コロナウイルスに罹っても、本人は気づかず元気そうな人がいるんです。
(不顕性感染と言います)
そんな人が店の中や街で コロナウイルスを”ばらまいている”ことだって考えられます。
本人に悪気はありませんが・・・
と言う訳で、控えられる範囲で人ごみは避けましょう。
マスクをする
マスク姿の人が多いですよね。
厚生労働省のホームページにも マスクをするように書いてあります。
マスクは予防にも役立ちますよ。
では、どの位効果があるのでしょうか?
ウイルス粒子:0.1㎛
飛沫 :5㎛
スギ花粉 :20~40㎛
大切なのは、”飛沫”を防ぐことです。
つまり、『5㎛の粒子を通さない』ことが必要です。
医療用サージカルマスクは、0.1㎛の微粒子を95%以上カットできます。
5㎛の飛沫はほぼ防げます。
今後 マスクを選ぶときの目安は、『5㎛の粒子』をどれだけ防げるかがポイントとなります。
花粉症用の場合
ほとんどの方がつけているマスクです。
しかし、「ボチボチ」しか 効果はありません。
その理由は
・マスクと顔の間の隙間が多い
・ウイルスを防げるほど細かい網目ではない
為です。
もし、マスクをつけるなら、顔に合ったサイズを選んで、顔とマスクの隙間を減らすように工夫してくださいね。
N-95マスク
「しっかり」効果はあります。
保護マスク「N95」を適切に使った場合には、感染を防ぐことができます。
ただし、口と鼻はその瞬間防御できても 目から入ることもあります。
また、マスクの表面についたウイルスは触らないようにして捨てなければいけません。
せっかくするなら”N95マスク”ですが、息がしにくいんです・・・
ゴーグル
飛んできたウイルスは、目の中に入って感染するという情報もあります。
そこで、ウィルス対策用のゴーグル(メガネ)も有効です。
ただし・・・
ゴーグルに関しては、厚生労働省では推奨していません。
コロナウイルスの主な生息部位は肺の奥の方なので、目から入って本格的な感染になることは少ないと判断したのでしょう。
くっついているコロナウイルスを消毒
手をアルコール消毒
手など皮膚の消毒を行う場合には、消毒用アルコール(70%以上)が有効です。
同じウイルスでも、ノロウイルスはアルコールで消毒は出来ません。
コロナウイルスはエンベロープを持つ構造なので、アルコールが効くのです。
物を次亜塩素酸で消毒
物の表面の消毒には次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)が有効です。
いわゆる、キッチンハイターを薄めたものです。
物の表面の消毒の時、スプレーで吹きかけるだけではダメです。
『環境消毒の基本は清拭』と言って、吹きかけた後に しっかりと拭いてください。
その他の予防方法
日常生活ですべきこと
・十分な睡眠や休養
・過労や過度のストレスの回避
・栄養バランスのとれた食事
つまり、体調を整えることが大切なんです。
ウイルスに負けないように、日ごろから無理はし過ぎないように。
湿度
部屋の湿度は下げて 気道の湿度を上げる
湿度が高いとのどの線毛の動きがよくなってウイルスを外に排出する、つまり のどの免疫を上げる効果があります。
しかし・・・
部屋の湿度が高いと、空気中に浮いているコロナウイルスが死ににくいのです。
(コロナウイルスは乾燥に弱い)
この二つを両立するには、マスクが有効です。
COVID-19のワクチン
世界中の人が期待しているワクチン・・・
しかし、WHOは『少なくとも1年~1年半以上かかる』とのコメントを出しています。
その根拠は
同じコロナウイルスであるSARSとMARSでもワクチン開発が行われましたが、いずれも有効なワクチンは出来ていない・・・というところからきているのでしょう
COVID-19ですぐにワクチンができるというのは、あまりに楽観的な考えです。
困難な状況ではありますが、世界中の企業や科学者が 志を胸にCOVID-19の対策へ汗を流しています。
参考文献:
1) 白木公康、木場隼人 :新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のウイルス学的特徴と感染様式の考察. 日本医事新報No5004:30-37.2020
2) 厚生労働省 新型コロナウイルスに関するQ&Aより(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html)