変形性膝関節症の予防!?鶏肉とホウレンソウがおススメですよ
鶏の軟骨を食べると、年を取ってからも膝の軟骨が無くなりにくいって、本当ですか?
そういう要素も多少はあるかもしれません。
食べ物の好き嫌いに関した論文¹⁾では、変形性膝関節症の患者さんは そうでない方と比べて、鶏肉・ホウレンソウが嫌いな方が多いです。
そうなんですか。
では、鶏肉を多く食べるように心がければ 膝の変形は良くなってくるのですか?
うーーーーーん・・・
一度すり減った軟骨を元に戻す作用はありません。
今よりも進行を遅らせる食べ物はあります。
出来れば、若い頃から 鶏肉・納豆・ホウレンソウを食べる習慣を付けるのが良いですね。
鶏肉やホウレンソウが嫌いな人は 変形性膝関節症に要注意
では、変形性膝関節症と鶏肉・ホウレンソウの関係を見ましょう。
根拠となる論文を解説します。
1)の論文を詳しく見ると・・・
様々な食品の好き嫌いを
①変形性膝関節症の患者さん 104人
②変形性膝関節症ではない人 98人
に回答してもらいました。
(年齢は ほぼ一致させています。)
その結果、統計学的に有意差がついた食品は、鶏肉とホウレンソウでした。
鶏肉やホウレンソウが嫌いな人は、変形性膝関節症になり易いです。
子供のころから鶏肉やホウレンソウが嫌いな人は、変形性膝関節症に要注意ですね。
ビタミンK:変形性膝関節症の進行を抑える
続いて、違う論文に書いてある内容を紹介します。
ビタミンKについてです。
ビタミンKには、変形性膝関節症の進行を抑制する効果が報告されています。²⁾
ホウレンソウ・納豆は 共にビタミンKを多く含む食べ物です。
鶏胸肉:変形性膝関節症の進行を抑える
次は、鶏肉についての話です。
スポーツをする人は”鶏胸肉が良い”と言って、好んで食べていますよね。
実は、変形性膝関節症の人にも”鶏胸肉は良い”のです。
鶏胸肉には カルノシン・イミダゾールペプチドが多く含まれています。
カルノシンには 変形性膝関節症の進行を抑制する効果が報告されています。³⁾
(老化の原因となる酸化ストレスを防御する酵素であるヘムオキシダーゼを軟骨や滑膜細胞で活性化することによる)
イミダゾールペプチドには、疲労回復の効果があります。⁴⁾
(酸化ストレスによって引き起こされるミトコンドリアでのATP産生能低下を抑制することによる)
今日の晩御飯は 鶏胸肉の料理で決まりですね。
参考文献)
1) 戸田佳孝 . 変形性膝関節症患者の嗜好食品 . Japan Medical Journal.2019.10.12;38-41
2) Oka H,et al:J Orthop Sci.2009;14(6):687-92
3) Shibata S,et al:Int J Food Sci Nutr.2016;67(8):977-82
4) 杉野友啓:Functional Food.2010;4(4):339-44
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