![五十肩](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/03/五十肩2-1024x538.png)
今日は 五十肩について聞きたいです。
![医者正面](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/10/医者3100.png)
もしかして、肩を動かすと痛いのですか?
![おじさん](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/06/おじさん2.png)
そうなんです。
先日病院で、”五十肩”と言われました。
![医者正面](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/10/医者3100.png)
分かりました。
今日は 五十肩の話をしましょう。
”最近肩が痛いから 五十肩かなぁ・・・”
周りの人がそんなことを言っているのを聞いたことはありますか?
五十肩とは一体どのような病気なのでしょうか?
五十歳になると皆に起こる病気・・・ではありません。
ひと言でいえば”固まってしまった・・・”です。
治療のキーワードは”大きく伸びをする・・・”です。
では、説明していきます。
五十肩:固まってしまったら・・・大きく伸びをして治そう
五十肩ってどんなの?
![医者正面](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/10/医者3100.png)
五十肩とは、「肩を大きく動かさなかったため、大きく動かすことが出来なくなった」病気です。
![おじさん](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/06/おじさん2.png)
そうなんです。
初めは ある程度まで動いてたのですが、大きく動かすと痛くなってきました。
病気の時は無理をしたらダメだと思い、出来るだけ動かさない様にしていたら、段々と痛みが強くなってきました。
特別 肩を打ったわけではなく、段々と 肩の動きが悪くなってくる病気です。
手を下に降ろした状態で 肩を多少動かしても 痛くはありません。
しかし、上の物を取ろうとして 肘を上に挙げると 痛みが出ます。
肩を大きく動かしたときに 肩が痛くなるんです。
更にひどくなると、”きをつけ”をした状態から少し動く程度で 肩の痛みが出てきます。
ある患者さんの話を見てみましょう。
![肩痛](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/02/左肩痛.png)
なんとなく肩が重くなってきて・・・ あまり動かさない様にしていたら だんだんと動く範囲が狭くなってきたんです。
その頃は、上にある物を取る時と 服を脱ぎ着する時にだけ痛かったんです。
それからしばらくすると 頭を洗う時にも痛くなってきて、夜中も肩がうずくようになりました。
動かすと痛いので 出来るだけ動かさない様にしていました。
でも 痛みは増すばかりで、今は食事の時に手を使うだけでも痛みます。
この患者さんの話では、
①初めはそこそこ肩も動いていたようですが だんだんと動かせなくなってきて 痛みが伴うようになってきたようです。
②また、痛みがあるために 大きく動かさなかったようです。
①・②により、”肩が固まってしまう・・・”のです。
検査は?
![おじさん](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/06/おじさん2.png)
どんな検査をするのですか?
![医者正面](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/10/医者3100.png)
レントゲン検査やMRI検査をします。
ただし 五十肩単独の病気の場合、レントゲン検査でもMRI検査でも 正常のことが多いです。
つまり 検査を行うのは、違う病気での痛みかどうかを確認するためです。
主な目的は、五十肩以外の病気がないのか確認するためです。
(単純に 五十肩の病気のみの場合、レントゲン検査・MRI検査では ほとんど異常はありません。実際、五十肩と予測していた患者さんが、MRI検査をしたら がんの転移だったこともあります。)
五十肩特有のレントゲン変化やMRI変化はありません。
治療は?(リハビリ編)
![おじさん](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/06/おじさん2.png)
どの様にしたら治るのですか?
![医者正面](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/10/医者3100.png)
一番重要なのは、リハビリをすることです。
痛いところを超えて 上に挙げる練習をします。
![おじさん](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/06/おじさん2.png)
痛いのに、そこから先に動かしても良いのですか?
![医者正面](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/10/医者3100.png)
五十肩の場合は、痛いところを超えていくのが大切です。
固まってしまったものは 柔らかくする必要があります。
そのためには 大きく伸びをするのが良いです。
痛いところを乗り越えて 伸びをします。
痛くない伸びは 意味がありません。
両手で棒をもって 上にあげるのも良いでしょう。
他の角度にも 大きくストレッチ(筋肉を伸ばすのをストレッチと言います)するように 伸びをするのです。
病院によっては リハビリの先生が 動かしてくれることもあります。
尚、マッサージは 理屈的には無意味です。
治療は?(注射・手術編)
![おじさん](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/06/おじさん2.png)
他の治療法はありますか?
![医者正面](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/10/医者3100.png)
注射をすることもあります。
![おじさん](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/06/おじさん2.png)
痛そうですね。
![医者正面](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/10/医者3100.png)
手術をする場合もあります。
ただし 注射や手術をしても、大きく動かすリハビリは 絶対にしなければなりません。
リハビリが一番大事なんです。
肩の関節の中に多量の液体を入れて 固まっている部分を引き延ばす場合もあります。
関節鏡と言う 細い胃カメラの様なものを使って 固まっている部分をはがす手術をすることもあります。
注射や手術の後のリハビリは 同じくらい重要となり、十二分にする必要があります。
予防は?
![医者正面](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/10/医者3100.png)
実は 予防が一番大切なんです。
毎日 ラジオ体操をする職場の方は、ある意味 ラッキーですよ。
![おじさん](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/06/おじさん2.png)
固まる前に動かすということなんですね。
実は ラジオ体操は 非常に良い五十肩の予防なんです。
日ごろから 固まる前に 良く動かすのです。
本当の病名は?
![医者正面](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/10/医者3100.png)
五十肩は 通称名ですが、正式名は定まっていません。
”肩関節周囲炎”・”疼痛性肩関節制動症”・”特発性癒着性関節包炎”という病名を使うことがあります。
![おじさん](https://iiisya.com/wp-content/uploads/2019/06/おじさん2.png)
難しそうな名前ですね。
多くの医師が共通して認識している正しい病名はありません。
整形外科の多くの先生は”肩関節周囲炎”と言う病名を付けられます。
肩の手術を沢山している 肩専門の先生が 五十肩の病名を正しくつけるときには、”疼痛性肩関節制動症”や”特発性癒着性関節包炎”と言う病名を付けることがあります。