子供の骨折の話です
読んでいただいてるのは、大人の方ばっかりだと思うんで、大人の骨折と子供の骨折、こんな風に違うのかっていう風に、そういう視点で見ていただけ幸いです。
子供の骨は「みずみずしい」
子供の骨っていうのは、本当にみずみずしいんで、すみずみずしいから、折れ方も違います。
私の家には 1畳もないんですけれど、それぐらいの庭があります。
そこに木を植えています。
その木を枝が伸びてきた時に切って、それをゴミで捨てようと思うんです。
けれど、その木を折ろうと思っても、すごく柔らかくって、みずみずしくて、「ポキっ」と折れないんです、。
子供の骨っていうのは、そんな感じなんですよ。
ですから、折れそうになっても、 ギリギリ粘って「ミシミシ」っていう感じです。
ところが枯れ木になると・・・ミシミシ・・・ポキっと折れてしまいます。
これが年を取った人の骨です。
イメージとしては、そんなイメージの違いがあります。
やっぱり子供と大人の骨っていうのは、若い木と ちょっと年取った木の、そういう違いはあります。
ですから、折れ方も多少違います。
それこそ若木骨折って言われるような、そういう「みずみずしい木」を折ろうとしたような状態のような折れ方をします。
そういったところが骨としての特徴の違いです。
子供の骨折は治りが早い
あとは もちろんお分かりだと思うんですけれど、すっごく治るのが早いです。
曲がっていてもまっすぐになる
曲がってひっついたとしても、そこから1年2年かけて、だんだんとまっすぐになっていきます。
そういう「形が正常に近づくこと」も、子供の骨折の特徴の1つです。
ただし、ここで気をつけなければならないことがあります。
多少短くなったものは、長さも伸びてきます。
そして、曲がったものもまっすぐになってきます。
回転は矯正されない
ところが回転してくっついてしまった骨折は、戻らないんです。
ちょっとわかりにくいですよね。
例えば、太ももの真ん中で骨折をしたとします。
それが回転して、骨がひっついてしまったとします。
例えば、ガニ股で骨がひっついてしまうとします。
子供の場合、勝手に骨が治ってくる時に、ある程度元通りに戻る力はあるんですけれど、そのガニ股とか内股とか そういう方向への修正能力はありません。
ですからえ、ガニ股の状態で骨をひっつけてしまった場合は、次にそれを戻す手術をしなければ、ガニ股は治りません 。
子供の骨折の治療をするときには、特にそういったことに注意して治療をします。
あとは、比較的骨がひっつきやすいんで、「ある程度離れててもひっつくかな」というような、そういう感覚で経過を見ることは多いです。
ただ場所によってはその限りではありません。
肘のところの骨折では、それが腫れすぎて、肘から先の血流が滞ってしまって、 それが原因で手が動きにくなるとか、そういうリスクがあります。
肘のところである程度大きいずれがあった場合は、 初めから手術をする方がいいとも言われています。
それはもうケースバイケースです。
それは病院に行かれて相談してください。