納豆を食べると良いことが多いと聞きますが、本当なのですか?
そうなんです。
・動脈硬化の予防
・高血圧の予防
・高脂血症の予防
・認知症の予防
にもなると言われています。
お医者さんの世界でも、その様なことを研究されているのですか?
勿論です。
では、一緒に 見ていきましょう。
納豆で動脈硬化を予防しよう
動脈硬化の予防
「納豆は体に良い」ーよく聞きますよね。
では、どのような効果があるのでしょうか?
それは、
血栓を溶かすことで 動脈硬化を予防する
というものです。
先ずは、論文の内容を紹介します。
・納豆(ナットウキナーゼ)を摂ると 30分で血液の中にナットウキナーゼが検出されます。¹⁾
・納豆(ナットウキナーゼ)を摂ると 6~8時間にわたり、線溶系の亢進(血栓が分解されたこと)を示すDダイマーが長時間にわたり優位に上昇することを報告しています。²⁾
これらのことから、動脈硬化を予防する事が考えられます。
血管は 体中を駆け巡っています。
その血管が 若い状態で居れるのです。
なかなか魅力的ですよね。
血圧を下げる
更に、血圧を下げる効果もあります。
動脈硬化が抑えられることで、高血圧にもなりにくいです。
柔らかく若い血管なら、血圧は上がりにくくなります。
また、Kallikrein-Kininn 系を亢進することにより 血圧を下げるとも言われています。
高脂血症になりにくい
ナットウキナーゼはエラスターゼ活性を示します。³⁾
エラスターゼESという薬がありますが、高脂血症の薬です。
コレステロールの肝における異化排泄の促進、LPLの亢進など、脂質成分の移行を生理的に調節することにより、血清脂質異常を改善する薬です。
この様な薬を飲んだ状態に 多少は近づくため、高脂血症になりにくいと言われています。
アルツハイマー病になりにくい
最近注目されている効果として、アルツハイマー病の予防があります。
ナットウキナーゼはアミロイドβプロテイン線維等を強力に分解し取り除く作用があり、アルツハイマー発症予防薬としても注目されています。
注意:ワーファリンと一緒に摂るのはダメ
ワーファリンと一緒に飲むと、ビタミンKの加減で、ワーファリンの効果が減ります
心臓などの病気で ワーファリンを飲んでいる人は 沢山おられます。
ワーファリンにより、心臓などで血栓ができるのを防ぐのです。
ワーファリンは、ビタミンKと一緒に摂るのがダメな薬なんです。
(ビタミンKがワーファリンの邪魔をする)
納豆にはビタミンKが入っているので、注意しましょう。
結局、どの位効果があるのか
著しい効果があるのなら、ナットウキナーゼを薬として承認する方向で製薬会社が動くはずです。
今の段階で薬として発売されていないところを見ると、承認されている薬と比べると 効果は少ないのでしょうね。
ただし、他の食べ物よりも健康に良いと注目されているので、体に良い食べ物であることは間違いないです。
私の好みの納豆
最後に、私の好みの納豆を紹介します。
マルキン食品 元気納豆 九州本仕込み(あまかたれ付・小粒)40g*3パック
九州独特の”甘いたれ”が美味しいんです。
冷蔵庫に切らしていなければ、毎日食べています。
参考文献)
1) 松田幹 他: 研究の進歩と今後の展望.Nutrition Review
2) Yatagai C, et al:Pathophysiol Haemost Thromb.2008,36(5):277-32
3) 須美洋行:納豆.大豆と日本人の健康.渡辺昌,編.幸書房,2014,p66-79.